立徳ブログ おもしろい本とDVDの話

世界をよく理解して、自分の頭で考え行動するのに役立つ本とDVDを紹介します。そして、たまに時事評論も。 書名・作品名をクリックすると、さらに詳しい情報がわかります。

アニメーション学入門

津堅信之、アニメーション学入門、平凡社新書、2005年

 読売新聞社が行った「読書」に関する全国世論調査の結果http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061029it11.htmによると、1ヵ月間に本を1冊も読まなかった若者の割合が増えているという。さらに毎日新聞社が行った学校読書調査(小学生・中学生・高校生が調査対象)の結果http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20061027ddm010040055000c.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20061027ddm010040056000c.htmlを見ても、中学生と高校生が1ヵ月に読む本の冊数の少ないことがわかる。

 だが、毎日新聞社が行った読書世論調査の結果
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/archive/news/2006/10/26/20061026ddm010040047000c.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/archive/news/2006/10/26/20061026ddm010040048000c.html
によると、若者の読書に対する意欲が高まっていることもまた事実である。

 読書を単なる趣味の1つと考えれば、以上のような状況を特に問題視する必要はないだろう。しかし、筆者のように読書は知的能力を向上させる重要な手段であり、社会の中で本を読む習慣のある人の割合があまりにも少なくなると社会全体の知的水準が低下するおそれがあると考える者にとっては、このような状況を放置しておくわけにはいかない。

 毎日新聞社の読書世論調査の結果を見ると、テレビドラマや映画などの映像作品を観て、その原作本に興味を持つ人はかなりの割合を占める。そこで、アニメーションとこれに関連した本を紹介することで読書を推奨しようと思う。

 なぜ、アニメなのかといえば、アニメのほうが幅広い年齢層の人が楽しめると考えたからだが、これを機会にいまや日本を代表する大衆文化であり海外からも注目されている日本のアニメをもっとよく理解したいという気持ちもあるからだ。

 そこで、アニメーションというものを理解しようとする際によい入門書となるのが、今回紹介する『アニメーション学入門』である。まず、目次を掲載する。

 序章 日本アニメーションの現状と「アニメーション学」

  第1部 総論−−アニメーションとは何か

 第1章 アニメーションとは何か
  1 どのような仕組みの映画がアニメーションなのか−−アニメーションの定義
  2 アニメーションの定義の変遷
  3 アニメーションの元祖−−映像玩具のいろいろ
  4 アニメーションの媒体
  5 アニメーション表現の特性
  6 アニメーション制作の基本的な流れ

 第2章 アニメーションの歴史
  1 アニメーションの発明
  2 世界アニメーション史の流れ
  3 日本アニメ発達のプロセス

 第3章 アニメーションの分類
  1 平面アニメーション
  2 半立体アニメーション
  3 立体アニメーション
  4 その他

 第4章 アニメーション研究の歴史と現状
  1 アニメーション研究領域の全体像
  2 アニメーション研究略史
  3 アニメーションの学術的研究の現状と今後

  第2部 各論−−アニメーションの広がり

 第5章 日本のアニメーション
  1 テレビアニメ
  2 劇場用長編アニメ
  3 オリジナルビデオアニメ(OVA)
  4 その他、CMアニメショーン、プロモーション・ビデオなど
  5 アート系アニメショーン
  6 漫画とアニメの関係
  7 アニメブームとアニメファン
  8 日本アニメ産業の現状と今後

 第6章 海外のアニメショーン
  1 アメリカ
  2 カナダ
  3 フランス
  4 イギリス
  5 ロシア
  6 チェコ
  7 その他の欧米諸国
  8 アジア諸国

 (紹介者コメント)
 この本はアニメを体系的に理解しようとする際に最初に読むといいものだが、個々の作品についてはさほど詳しい情報が載っていないので、この点についてはほかの本で補う必要がある。

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